第4回:オーディオ篇-Ⅰ
後輪駆動の2シーターに拘って... by 岩館耕一
実は、しばらく保険の入れ替えが済まず、この段階ではまだ運転できませんでした。この間にスピーカーを除き、先代車とのオーディオも総入れ替えです。
968日本仕様の純正オーディオはソニー製のカセットデッキなのですが、盗難防止に駐車中は抜き取れる様、前面に折り畳み式の引き出し取手が付く、黒くシンプルで独メーカー監修らしい、バウハウスを思わせる意匠の物です。納車された個体には同じくソニー製ながら内装色からは浮いて見えるパールシルバーのMDデッキへと、大きなCDチェンジャーユニットと共に換装されてました。これらを先代車のものと、総取替えします。
先代車に入れていたヘッドユニットはナカミチの「ミュージックバンクMB100」、1DIN サイズの6枚CDチェンジャーユニットです。同社のミュージックバンクシリーズには松竹梅3グレードあり、エントリーグレードはオートバックス専売品、ミドルグレードのモデル「MB75」は永らく愛聴してたモデルでしたが、繊細なチェンジャーメカニズムが先代車の堅い脚回りにネを上げ3度壊れました。3度目に壊れた時、近所の中古パーツ店で見つけたのが同シリーズハイエンドモデルの「MB100」(写真a)。箱と説明書が欠品のせいか、破格の安さで入手できました。新品ではとても手が出ません。ここでもまたご縁がありました。
パワーアンプレス、通常はごく小さなものが内蔵されている、CDのデジタル信号をアナログの音声信号に変換する為のD/Aコンバーターが別体にしつらえられ、贅沢な構成です。現在では少数派になった、スクェアで堅実なパネルデザインも好感持てます。
パワーアンプは珍しい1DINサイズの「クリケットCR-2250」。小振りながら輪郭のしっかりした、セパレート・アンプならではの解像度は、一体機には無い魅力です。
968のコンソール、一見2DIN サイズのオーディオがインストール可能に見えますが、実際に下段へ納めようとすると、奥行きが足りないという予想外の事態発生。放熱を考えパンチングメタルを曲げて筐体を造り、アルミアングルの脚で合皮を張ったベニヤ板の台座に据えたホルダーを作成(写真c)、ラッゲージトレイの助手席後ろにセットしました(写真d)。
ここで時系列を乱しますが、後日968が稼動する様になり、日曜大工で用いる木材を買出しに行く様になった時の事。1820mm長のツーバイフォー材、助手席を一番前までスライドさせるとラッゲージスペース対角線に載せる事が出来るのですが(実用的な車!)、件のパワーアンプと積載物が干渉するハメに。
このアンプ、先代車ではセンターコンソールに補助メーターを並べた為、グローブボックスを潰して埋め込んでいました。968でも同型車の解体ミーティングへ誘って
貰った際、グローブボックスの蓋をスペアに頒けて貰っていたのを用い、1DIN の角穴を開けて埋め込む事に。(写真b)
どうもこのアンプは助手席前に埋め込まれる運命にある様であります。フロントパネル上で針の振れる、ピークメーターも乗車姿勢から見れる様になりました。
これで心置きなく材木運搬できます。ラッゲージおが屑だらけ。「コロコロカーペット」買いました。
ちなみにオーディオセット時に試聴したCDはチャイコフスキーの「アンダンテ・カンタービレ」。その初演を聴きに行ったトルストイが、その旋律の、あまりの美しさに涙した、と言われる佳曲です。昨今、週末の昼下がりになると町内中、どこの家庭のリビングからも「トゥーランドット」の、聴き慣れたサビの所ばかり繰り返し流れてくる、陳腐な日常に風穴を開けたくなったら一度聴いてみてください。
ところで先の試聴では、「全方位死角無し」の筈だったオーディオセットから流れるチャイコフスキーが、何とびりびり言ってます。元凶はいまだ見落としていたスピーカーか!?
~つづく~
text by 岩館耕一 | 2006.04.28 | [ 後輪駆動の2シーターに拘って... ] | 固定リンク | トラックバック (0)
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