第12回:たまにはドライブの事でも話そうか
後輪駆動の2シーターに拘って... by 岩館耕一
当連載も大詰めを迎えましたが、納車前後のいきさつから修理/部品交換の話題ばかりでスポーツカーの本懐、走行に纏わるお話は出てきませんでした。今回はその辺を。
水冷4発FRポルシェで集まって富士スピードウェイの本コースを走ろうじゃないか、とお誘いを受けたのが去年の夏の終わりでした。本コースを走ると言っても走行会とかではありません、ペースカーの先導にて1列縦隊で1周4.5kmの本コースを2周する、「体験走行」という、同サーキットの常設企画です。ヘルメット着用不要。
通常は不特定の参加車で混走になるらしいのですが、この催しを企画してくれた主催者が30台、と参加台数を決めて予約しておいてくれたので、ポルシェだけでひと枠設けて貰えました。水冷直4の“924”“944”“968”に加え、水冷V8の“928”、空冷ボクサー6の“911”も併せての参加です。
サーキット体験走行というと、過去につくばの2000と、この富士の本コースにてノーヘル、定員乗車OKでコースを周回する「ファミリー走行」をスタンドから見物した事がありますが、その時目にしたのは大勢連なって40km/h位、呑気な遊覧走行でした。今回もあの、スタンドで見物している方が照れ臭くなる様な、のどかな走行に終始するものと思い、走り出したら「3速入れっぱ」にて、左手ハンドル、右手でムービーモードにしたデジカメ構えてとろ~っと2周する積りでおったのでありましたが。
いざ走り出すといきなり先行車との間隔がえらい開きようです。デジカメ助手席に放り出して2速シフトダウン。完全なお気楽モードでいたので心の準備が全くできていません。コースの印象がどう、車の挙動がどうと把握する状態にないまま周回を終えてしまう「おぽんち」でした。ご馳走を、味わう余裕も無くあわてて掻き込んだ後の様。
あとで聞いた話によると、ペースカーが、車が車なので、と「特別サービス」してくれたらしいです。今回も出ると負けでした。これでは「ポルシェの本懐、走りの話」ができてないではないかっ!
コースを退場してから場内大パーキングに場所を移し、参加者同士で自己紹介とか始まったのですが、入れ替わりコースインしたGT選手権の出走車の練習走行だかが始まって、これがすんごい轟音。誰が何喋ってるんだか判りゃしない。
この後パドック見学のスケジュールだったのですが、わたくしは都合で中座、独り帰路に就きます。帰り道は高速を使わず、山中湖を回り“道志みち”のワインディングにてささやかに先般のストレス発散。道志みち、週末だというのに遅い先行車に阻まれる事もなく好いペース維持でき、気分宜しい。
先代車はライトウェイトのFRで素性のいい車だったのですが、自分でヘンにいじくり過ぎてしまったせいかバランスの崩れを起こし、危なっかしいハンドリングが自分の様なへたれには押え付けきれませんでした。自分とは親子ほども歳の離れた若い「足回りの先生」がいて、致命的な欠陥を指摘して貰ったお陰で著しい改善を施し、ウェルバランスを得るまでに仕上げましたのですが。その直後、現968へと入れ替える事になります。
この968はオーバー10年落ちながら高水準でバランスしたノーマルの良さがまだ残されており、オン・ザ・レールを地で行く素直なハンドリングに、俄かに腕が上がったのではあるまいか、と一瞬勘違いクンになりそう。
気が大きくなり始めた処で、路面には真っ直ぐ伸びてコーナー外側の谷底へ消える2本のブラックマーク。このドライバー君にもなにか勘違いがあったんだろうか。鶴亀鶴亀。
text by 岩館耕一 | 2006.06.23 | [ 後輪駆動の2シーターに拘って... ] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
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