2012年5月15日 (火)
トヨタ 新型カローラアクシオ / カローラフィールダー
(語る人)
トヨタ自動車株式会社
デザイン本部
トヨタデザイン部
主幹 髙澤 達男 氏
「大人4人が快適に長距離を移動できるミニマムサイズ」を目指したという新型カローラは、これまでから一転、ボディのダウンサイジングを敢行した。このクルマからトヨタ車は変わるというそのスタイリングの意図はどこにあるのか? 近作ではSAIやプリウスαを担当した髙澤氏に話を聞いた。
-まず、造形全体のコンセプトから教えてください
「デザインのコンセプトは『スタイリッシュ&ユニバーサルデザイン』です。これは運転のしやすさ、扱いのしやすさといったクルマの原点に立ち返りつつ、しかもスタイリッシュであるという、非常に高い次元でのデザインを目指したものです。たとえば、全長を50ミリ短くした中で車格感を落とさないためにはどうするのか、といった試みもそうですね」
-では、フロントから各パートの話をお聞きします。フロントグリルは左右に大きくラウンドしていますが、なぜ直線基調にしなかったのでしょう?
「まず、フロントウインドウが大きくラウンドしているのを受けていることと、もうひとつ、セダンとしての安定感は持ちつつも、ある種の躍動感も持たせなくてはいけないと考えました」
-グリルとフロントランプが連続しているのは、最近のフォルクスワーゲンを連想させますね
「とくにフォルクスワーゲンは意識していません(笑)。それよりも、部品の単位を大きく見せることによって、より上級なクルマに見せたいという狙いがあります。グリルであればグリルだけの中に収めるのではなく、ランプまで流れを作ることによって最大の単位を表現しているわけです」
-そのグリルはレクサスのスピンドルグリルとは逆に、上下で明確に分かれています。これが今後のトヨタ車のモチーフになるのでしょうか?
「いえ、今後すべてということではなく、あくまでもそれぞれのクルマの個性が優先します。新しいカローラの場合は、上部のV字の躍動感あるグリルに、下部の安定感のある台形グリルという別々の要素を組み合わせています」
-ボンネット前部はかなりボリューム感を持たせていますが、これは歩行者衝突対応ですか?
「それだけでなく、コンパクトなサイズの中にも大きさを感じられるよう、可能な限り体積を増やしたということです。もちろん、エンジンなど機器類とのスペースを持たせるという点もありますが」
-では、次にサイドビューについてお聞きします。キャラクターラインがフロントバンパーの端から立ち上がっているように見えるのが目を引きます
「少し離れて見るとわかりますが、厳密にはもっと下のフォグランプベゼルからつながっています。このクルマのフロントフェンダーはタイヤに巻き付くように表現されていますが、ここから一気に後ろへ駆け抜けるようなラインを作りたかった。水平基調によって単なる"置きもの"に見えてしまうのは避けたかったのです」
-ホイールアーチのフレアは、ゆるやかな面ではなく、明快なラインで表現されていますね
「やわらかい面とシャープなラインは相反する要素ですが、そのハーモニーがとれると大きな魅力が出ることがまずひとつ。また、5ナンバーサイズの中でタイヤの存在感を示すにはしっかりとした立体感をつけたい。そのために、ショルダーラインから続く面を一旦えぐらせてから再び引き出すという手法を使っています」
-しかし、強いショルダーラインや明快なラインのホイールアーチなど、狭い場所に要素が集まることで、やや煩雑になっていませんか?
「はい。それは実際社内でも論議になったところです。フロントだけでなくリアもそうですが、ショルダーラインやホイールアーチに加え、その上にも別のラインがあるし、リアではフューエル・リッドの切り口もある。それがうるさいという意見がありました。しかしその分、プレス限界までの立体表現を使い、5ナンバーであっても車格感が出せるギリギリの部分を探ったわけです。ここは相当こだわったところですね」
-Aピラーを立たせて視界を確保したとのことですが、ベルタのような流麗さが出せなくなる分、グラフィックのバランスをとるのが難しかったのでは?
「そうですね。ですから、Aピラーは立っていてもキャビン全体で流麗さが出せないかを工夫しました。サイドグラフィック後端では、ルーフラインからそのまま下りてしまうと、フロント同様に「立って」見えてしまう。そこでギリギリまでルーフラインに沿わせ、最後はグッと折り返すように下ろしています。また、立体としてはフロントウインドを大きくラウンドさせることで、ピラーは立っていても両端が勢いよく後ろに向かう流れを作っています。リアではウインドウこそ普通ですが、Cピラーに大きな曲面を作ることで動きを持たせています」
-リアランプは逆台形で、とくにフロントランプを反復したようには見えません
「トランクリッド上端からリアランプに沿い、さらにバンパーの端を経由してホイールアーチ下部までつながるS字ラインがリアの大きな見せ所です。これはフロントから大きな仮装立体を想定して強く流れるラインを『区切る』造形ですね。ここで流れを変える。リアランプはこれに沿った形状ということです」
-そのS字ラインは当初から提案されていたのですか?
「いえ、ある程度進んだ中からの発想ですね。リアランプがS字に沿って前傾しているのですが、それがボディに動きを与える機能も果たしていますし、リアへの勢いが余るよう後方に向けてランプを立体的に飛び出させてもいます」
-ワゴンのフィールダーですが、アクシオと異なり、サイドウインドウ後端をキックアップさせたのはなぜですか?
「新型はサイドウインドウ上下の幅が広がっていることもあり、そのまま後ろまで引っ張ってしまうとボディの動きがなくなってしまいます。リアを持ち上げることで、ワゴンとしての軽快感を出しているということです」
-最後に、新型は直線と曲線がほどよくミックスされていますが、ダウンサイジングする中で、もっと流麗にとか、逆によりボクシーにといった意見はなかったのでしょうか?
「初期には、もうひとつ先代を引き継ぐようにエモーショナルな案がありました。ただ、このクルマからトヨタは変わるというメッセージを打ち出すためには大きな変化が必要だった。では、小さいボディでベルタと異なる表現をどう出すべきなのか? そう考えたときに水平基調でやってみようということになったのです」
-いまの時代に水平基調というのはかなり勇気が必要ですね?
「はい。ただ、Aピラーを100ミリ後退させるような、ある意味時代に逆行することをやるなら、デザインもあえて難しい課題にチャレンジしようと考えました。現状でも若干のウェッジはかかっているのですが、これより少しでも強くすると別のクルマになってしまう。しかし、一方では先のように単なる"置きもの"にしたくない。それをどこで克服するのかが最大のチャレンジでしたね」
-わかりました。本日はありがとうございました。
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2011年12月20日 (火)
ダイハツ D-X 東京モーターショー2011
語る人:
ダイハツ工業株式会社
技術本部 主査
岩村 卓
ここ数回の東京ショーでは、次期コペンの提案を想像させるオープン2シーターが話題のダイハツ。しかし、今回のオープンはコペンとはかなり異なる方向で出展された。その「D-X(ディー・クロス)」について、デザインの狙いを聞いた。
―はじめに、全体のコンセプトから聞かせてください。
「まず、既存のスポーツカーにはない試みをしたいという思いがありました。いくつかあった案の中で、今回はタフでアグレッシブなクルマとしてまとめることとしたわけです」
―オープンボディにしたのはなぜですか?
「既存の発想ではなくても、やはりスポーツカーである以上、走る爽快感や疾走感をドライバーに味わってもらいたい。そのためにオープンボディは当初から決まっていました」
―具体的なモチーフはあるのですか?
「いえ。何かを参考としたのではなく、既存のスポーツカーの流麗、かつ艶やかでなめらかなラインに対し、このクルマはまったく別の力強さをゼロから考えたということです」
―フロント周りでは、開口部の大きいグリルが特徴的です
「顔作りの中で、やはりグリルは非常に重要な要素ですから、ここは象徴的に大きなサイズを与えることで高性能なイメージを与えたかったことがあります」
―しかし、軽自動車サイズの中で、大きなグリルを使ってバランスをとるのは難しいのでは?
「そうですね。グリルを正面から見ても、また上から見た場合でもわかりますが、角度をつけて前に突き出させ、スポーティな雰囲気を表現しています。さらに、これをバンパーと一体とすることでフロントのバランスをとっています」
―ヘッドランプは樹脂のホイールアーチまで延びています
「通常、ヘッドランプはボディの中にツルッと同一面で描くことがほとんどです。そうして、キレイな面の中にキレイな線を描けばエレガントさを出すことはできるのですが、どうしても優しい雰囲気になってしまう。このクルマは樹脂フェンダーの一部としてランプを埋め込むことで、先のようなタフさやアグレッシブなイメージを出したいと考えました」
―その大きな樹脂はフェンダーだけでなく、ボンネットやトランクまで使われています
「赤と黒に明快に分けることによって、まずスポーツカーとしてボディを薄く見せたかった。同時に、樹脂を広く使うことでタフなイメージも両立させたかったという狙いがあります」
―樹脂のヒンジ形状は機能しているのですか?
「いえ。実際に取り外しを想定しているわけではありませんが、やはり道具感の演出をしたかったということですね」
―ボンネットやトランクフードは、かなり立体感を持たせていますね
「そうですね。スポーツカーとしてボンネットを低くしたいことと、同時にサスペンションもしっかりストロークさせたいという、ふたつの要素を満たすための処理です」
―サイド面は樹脂を含め非常にシンプルです。ここにキャラクターラインを入れるような案はあったのですか?
「いえ。とくにサイドの赤いボディは骨格として非常に重要な部分ですので、余計な線は入れずに堂々とした面を作りたかったところです」
―リアはいわゆるバギータイプの処理です
「ここはバイクのイメージですね。バイクの場合も、ランプなどは面の中に入っているのではなく、独立した存在になっています。このクルマのアグレッシブさを表現する手法として、それを使いました」
―ボディ全体はコンセプトカーとして非現実的なトライではなく、非常にバランスのとれたプロポーションが印象的です
「佇まい自体は新しさにチャレンジしていますが、クルマとして走る姿は非常に大切に考えました。そのためにはしっかりしたプロポーションが必須なのです」
―ホイール・デザインが斬新ですね
「はい。ここは2ピース構成になっていて、黒いベースのホイール上に、別のパーツを合わせています。ホイールの穴の部分をシルバーとして、いままでにない表現を目指しました。また、軽量化や風の吸い出し・吐き出しという機能面も表現しています」
―なるほど。本日はありがとうございました。
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2011年12月11日 (日)
スバル アドバンスド・ツアラー・コンセプト 東京モーターショー2011
スバル アドバンスド・ツアラー・コンセプト 東京モーターショー2011
語る人:
富士重工業株式会社 スバル商品企画本部
デザイン部 東京スタジオ
リードデザイナー 田宮 創
一昨年、高い評価を得た「ハイブリッド・ツアラー・コンセプト」を出品したスバルは、今回も先進的なツーリンカー・コンセプトを持ってきた。次期インプレッサスポーツを想像させるその「アドバンスド・ツアラー・コンセプト」について、インタビューを試みた。
―前回の東京ショーではハッチバックとワゴンの融合のような「ハイブリッド・ツアラー」が提案されましたが、今回はその発展版という位置づけですか?
「いえ、とくに発展版という考えではありません。純粋にツーリングカーの将来のカタチを具現化したということです。ワゴンボディにしたのもそのためですね」
―最初に、このクルマの全体的な造形コンセプトを聞かせてください
「いま、スバルでは”インフィデンス・イン・モーション”というコンセプトを掲げています。具体的には”革新”と”楽しさ”の融合ですが、このクルマも、その要素をカタチにしたらどうなるかというスタディモデルですね」
―キースケッチは日本のスタジオですか?
「そうです」
―では、次にフロント周りからですが、グリルが現行各車と比較するとかなり大きくなっています
「スバルのファミリーフェイスであるヘキサゴングリルをまずしっかり枠で表現して、ボディはそこから始まる立体として表しています。サイズは明確に六角形を示すため、全体のバランスから考え出したものです」
―ヘッドランプヤフォグランプベゼルなども、全体的に各要素のボリュームが大きくなっていますね
「ヘッドランプ自体はスバルが推し進める”ホークアイ”をここでも採用して、前を精悍に見ているイメージを出しています。また、ランプ内をブルーでコの字形に光らせていますが、今後はこれをスバルの特徴にしたいと考えています」
―なぜコの字形なのですか?
「遠くから近づいてきたときに見える、この両側に広がったランプをスバル車のひとつの表現にしたかった。実はリアランプにも同様の処理をしています。フォグランプベゼルはしっかりアンダーを支える要素として造形し、アクセントの金属パーツも入れて表現しています」
―現行レガシィや新しいインプレッサのフェンダーはタイヤと同心円で表現していますが、このクルマではより直線的な形状としましたね
「同心円でもさまざまな表現はできますが、AWDが特徴のメーカーとして、よりしっかりとしたフェンダーのアーキテクチャを考えた結果です」
―サイドのキャラクターラインは、前回のハイブリッド・ツアラーよりもかなりウエッジがきいています
「はい。止まっているときでも動的なイメージを出したかった、よりエモーショナルな方向にしたかったことがあります。このクルマはフロントグリルからピークとして軸が水平に通っているので、そこにウエッジしたラインを入れてもボディが暴れないんです」
―そのキャラクターラインとリアフェンダーの接点はかなり複雑ですね
「そうですね。処理としてはかなり難しかったのですが、最終的にはキャラクターラインをフェンダーに載せるという方法を優先させました」
―キャラクターラインとフェンダーをそれぞれ分けるという案はあったのですか?
「はい、いくつかトライはありました。その中で、両者を分けてしまうと強さや塊感が期待とおりに出なかった、という経緯があります」
―前後フェンダー内側の”止め”の造形はかなり強く、少し強引とも思える程ですね
「そうですね。ここはかなり立体的で、とくにフロントは実際辻褄が合わないところもあって苦労した部分です。最終的にはここにエア・アウトレットがありますので、それを利用してまとめました。リアもかなり立体的ではありますが、造形上の辻褄は合っているので、明快な表情になっていると思います」
―そこまでして”止め”の表情を作ったのはなぜですか?
「このクルマはCセグメントとして成立させたかったので、あまりボディを長くしたくなかったことがあります。その凝縮感を出すためにあえて抑え込んだ処理とし、コンパクトなイメージを意識しました」
―そのボディに大きなフェンダーが入ることで、全体のバランスをとるのが難しかったのではないですか?
「今回はショーカーということで、タイヤが21インチとかなり大径になっており、その点でバランスがとりやすかったと言えます。これが市販版など、もっと小径のタイヤになればこのままでは成立しなくなりますので、全体の見直しが必要になってきますね」
―リアはサイドのキャラクターラインが回り込んで凸面を構成しています
「リアも六角形をモチーフにしていて、そこにすべてのキャラクターラインが集まる造形にしています」
―新しいインプレッサも同じ処理ですが、これが今後のスバル車の共通言語になるのでしょうか?
「このクルマも含めていまはそういったトライを行っていますが、たとえば次に出る市販車も必ずこのモチーフを使う、という段階ではないですね」
―リアピラーは現行レガシィなどとは違って台形になっています
「やはりできるだけボディをコンパクトに見せたいということで、いわゆるJラインを用いました。リアガラスと平行にしてしまうと、ボディが長く見えてしまいますので」
―今回もドアはガルウイングですね
「はい。フロントはガルウイングですが、リアは観音開きになっています。これはもちろん、ショーカーとしてインテリアをしっかり見せるのが第一の目的です。ただ、リアのラゲージについてもオープニングラインがかなり前になっていて、その分開口部を広くすることで、低いルーフでありながら荷物の出し入れを容易にするという、実用面の考慮もあります」
―このクルマがそのまま市販車になるとは思いませんが、要素として市販車に活かしたいのはどの部分ですか?
「やはりフェンダーをはじめとしたしっかり感、ふんばり感は何らかのかたちで再現したいですね」
―本日はどうもありがとうございました。
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2011年12月 5日 (月)
ホンダ・EV-STER 東京モーターショー2011
語る人:
株式会社本田技術研究所 四輪開発センター
デザイン開発室 第1ブロック
杉浦 良 氏
前回までの事前インタビューに続き、今回からは会場での直撃インタビューをお届けします。注目のコンセプトカーから、まずはビート後継ともウワサされ、ホンダブースでもひときわ注目度の高いコンパクトスポーツ「EV-STER」からです。
-まず全体のデザイン・コンセプトをお聞かせください
「スポーツカーというと、どうしても古典的な発想に陥りがちですが、今回は動力源がEVであり、かつホンダが提案するスポーツカーとして、明快な”先進感”が必要と考えました。それを表現したうえで、スポーツカーとしての普遍的な価値観を併せ持たせることがテーマでした」
-そこでは、オープンかクローズかという議論はあったのですか?
「いえ。やはりスポーツカーとしてドライバーに高揚感を感じてもらうことが重要ですから、たとえば青空の中を疾走するようなイメージが欲しいと考え、当初からオープンと決めていました」
-まずフロント周りですが、グリルが車体のサイズの割にかなり大きくなっていますね
「はい。現在のホンダのブランド・アイデンティティとして、グリルとフロントランプを連続させたモチーフがあります。今回のコンセプトカー群でもこれをしっかり表現するという意図があり、EVーSTERのサイズではこの大きさが必要だと考えました」
-メーカーバッチも含め、このグリルはかなり低い位置にあります
「やはりスポーツカーとして低重心、低全高が鉄則と考えていますので、可能な限りグラフィックを低くし、目線を下げるようにしています」
-ヘッドランプがホイールアーチまで届いているのはビート風ですが、ドアのカットラインまで連続させた意図は?
「ビートが頭の隅にあったのは確かですが、先のような新時代のスポーツカーを表現する中で、結果的にこの処理になったと理解してください。また、サイズの短い軽自動車では、フロントからリアへ通貫させたキャラクターラインでボディを伸びやかに見せる手法が従来からありますが、とりわけこのクルマはフロント・オーバーハングが短いこともあり、それを強調したということですね」
-フロントのホイールアーチは、フォグランプベゼルから立ち上がる大きなラインと、その内側の2本で構成されているのが特徴的です
「スポーツカーとしては当然足周りのデザインが大きなファクターになりますし、今回は大径のタイヤを履いていることもあって、まずフェンダーをしっかり強調したかった。そのためには2本のラインが必要です。また、たとえば斜め前から見たとき、反対側のフェンダーの稜線も見えるようになっていますが、どの角度からも四隅のタイヤが意識できることを狙っています」
-サイドのキャラクターラインは前後ランプを結ぶウエッジラインに加え、もう1本V字のラインを加えました
「このクルマはリアエンドも前傾姿勢を持っていますが、このV字ラインでも同様の前進感、止まっていても動き出しそうなイメージを出しています。デザイナーは常に新しい試みを模索していますので、こうした造形にトライしたという面もありますね」
-リアに向けて駆け上がる2本のラインは、微妙に平行になっていません
「それは動きを出すためですね。やはり完全な平行だと落ち着き感が出てしまいますので、あえて角度を変えています」
-V字ラインと、Aピラーから下りてくるラインは平行四辺形を描き、上下で相似形になっているようにも感じます
「キャラクターラインとしてのV字ラインがあり、またドアがある以上カットラインも出てきます。こうした場合、デザインとしてはよりシンプルに向かうという方向性がありますから、機能によるラインもデザイン上のラインも、できるだけ少ない要素で構成したいわけです」
-リアピラーはボディ同色で鋭角に前傾し、サイドビューでは、Aピラーとともに屋根があるようです
「そうですね。いまホンダのデザインとしては”モノフォルム”がひとつのテーマになっています。このクルマもフードからフロントウインドウまで一直線でワンモーションに、リアもルーフこそありませんが、あたかもそれを感じさせるようなトランク部分の形状とし、オープンでありながらモノフォルムの精神を与えているわけです」
-メインのキャラクターラインは、フロント部分でかなり大きな段差を持たせましたね
「単に浅い溝でレリーフ的にするよりもしっかりラインを見せたいということと、上から見ると、実はこのラインはリアに向けて内側に入り、キャビンが大きく絞り込まれていています。一方でリアフェンダーはしっかり張り出して3次元的な造形になっているのですが、そのための張り出しでもあるのです」
-リア周りはフロント同様にシャープなラインと、リアコンビのブラックアウトが特徴です
「フロントの反復とともに、横長のランプとして、軽自動車サイズでありながらもワイド感を出しています。ランプ間の処理はEVシステムを置くスペースとして、今回はショーアップさせた見せ方をしています」
-なるほど。本日はありがとうございました。
text by 2011.12.05 | | 固定リンク
2011年11月10日 (木)
三菱・ミラージュ(MIRAGE・コンセプトカー)東京モーターショー2011
デザイナーズ インタビュー by 編集部
三菱・ミラージュ(MIRAGE・コンセプトカー)東京モーターショー2011
語る人:
三菱自動車株式会社
デザイン本部 デザイン部
主任 吉峰典彦 氏
すでにグローバル・スモールのコンセプトカーとして発表されていた世界戦略車が、東京モーターショーでは懐かしの「MIRAGE」名で出展される。参考出品ながらほぼ市販版となったこのクルマの見所をチーフデザイナーに聞いた。
―まずフロント周りからですが、三菱車の特徴である「ジェットファイターグリル」があまり目立たないようになっていますね?
「ジェットファイターグリルや逆スラントノーズは欧州などでかなり浸透していますので、これをなくしてしまうことはあり得ません。ただ、今回はそうした従来のモータースポーツ的な強い表現からシフトし、女性など、より幅広い層を意識してソフト化させ、これをゼロベースにしたいと考えました。デザイン・フィロソフィとしてもそこを狙っています」
―そのグリルは、一体成形で厚みのあるバンパーが横断しているのが特徴的です
「新興国市場を意識した場合、ナローなイメージは好ましくありません。したがって、できるだけ縦基調ではなく、横方向に大きな流れを持たせて安定感を出したかったのです」
―フロントランプは、従来の三菱車に比べると縦長の形状になっています
「コンパクトカーで、あまりランプを細くしてしまうと全体のバランスがとれません。三菱らしさを残しつつ、上面を凸型にし、優しさと”やんちゃ”なイメージを取り入れています」
―そのフロントランプ後端からAピラーに向けては、短いながらもかなり強いラインが引かれています。この意図は?
「通常のコンパクトカーであれば、ここはひとつの面になるところですが、それでは厚ぼったい印象になってしまう。もちろん、それが可愛さを表現する場合もあると思いますが、ここでは三菱車らしさを感じるサイド面を作りたかったということですね」
―彫刻刀で削ったようなボディサイドのキャラクターラインは、メルセデス・ベンツを始め、比較的上級車で見られる処理です
「新興国メインということもあり、このサイズだからこそチャレンジしました。深いラインを削って、ドアに明快でしっかりした上向きの面を作る。これが、縦長のフロントランプとともにサイドビューの面表情を豊かにしています。ライン自体はたしかに目新しい処理ではありませんが、このクラスに採用するのは例外的で、サイズを超えた所有感を持たせ得るクルマになっていると思います」
―コスト的にエクストラガラスを廃したとのことですが、それによってCピラーがかなり太くなりました
「欧州などでは、太いCピラーは視界の悪さがある一方、荷室の広さを感じさせる面もあると言われています。ただし、重さを感じさせないようエッジを入れて変化を持たせていますし、これは実際に空力にも有利になっています」
―そのCピラーとリアフェンダーの間には、緩やかながらかなり大きな段を設けていますね
「航空機と似た発想ですが、広く安定したボディに、空力に優れるコンパクトなキャビンが載る。それを端的に表現したものですね」
―プレスドアの上部はサイド面で切れていますが、この狭い間隔に多くのラインが集中することで、面が煩雑になるのでは?
「ルーフまでラインを持って行けないのは生産性の問題があります。この個体は試作段階ですので、若干ラインの間隔に差が出ていますが、量産段階ではこの部分の誤差をかなりなくせる前提で設計と話を進めています」
―リアランプの形状はフロントの反復を意識したものですか?
「もちろんそれもありますが、法規と限られたコストの中で、どこまでキャラクターを持たせることができるかにもチャレンジしたものです」
―左右のリアランプを結ぶラインが凸面なのは、リア全体のバランスをとるためですか?
「そうですね。すべてのラインが垂れると下向きになってしまいますので。ただ、本来このラインはもっと突き出してシャープにしたかったのですが、板金の都合で難しかった。そこで、可能な範囲でテンションをかけたわけです」
―最後に全体のイメージですが、ランプなどシャープな部分とルーフなどの曲面、その両者の融合がテーマと感じました
「そうですね。私たちはレス・イズ・モアと表現していますが、塊から削り出すことでのシンプルさや新しさを目指しました。たとえば、先のドア上面もよく見ていただくと面にピークを持たせています。それは、円柱にシュッとラインを引くことで、暖かみとシャープさが両立するような印象ですね。もちろん、そこはモデラーさんに苦労をかけたところではありますが」
なるほど。本日はありがとうございました。
text by 編集部 | 2011.11.10 | [ デザイナーズ インタビュー ] | 固定リンク
2011年10月31日 (月)
マツダ・雄(TAKERI・コンセプトカー)東京モーターショー2011
デザイナーズ インタビュー by 編集部
マツダ・雄(TAKERI・コンセプトカー)東京モーターショー2011
語る人:
マツダ株式会社 デザイン本部
チーフデザイナー
玉谷 聡 氏
ユーノス800、初代のプレマシー・アテンザなどを担当、現行デミオのマイナーチェンジよりチーフデザイナー
フルサイズのコンセプトカー「靭」(SHINARI)の要素をCDセダンに落とし込んだのが、東京モーターショーでワールドプレミアとなる「雄」(TAKERI」)。マツダの新しいデザインテーマ「塊動」を表現したセダンボディについて、まずはフロントセクションから順に話を聞いてみた
―まず、新しいフロントのテーマである「シグネチャーウイング」ですが、これは具体的な何かをモチーフにしたものですか?
「違います。マツダのファミリーフェイスであった5角形を発展させて、より顔全体のものにしたいという”考え方”から生まれたものです。グリルからスッと横に広げ、ランプと一体化させることで、単に閉じた形状ではない新しいフロントを提案しました」
―市販車であるCX‐5の場合、そのウイングは途中で止まり、ランプのカット面につながっていますが、これが現実的な表現方法でしょうか?
「いえ。現状ではCX‐5のやり方になりましたが、恐らく今後はもっとさまざまな手法があり得ると思います」
―「塊動」のテーマにより、フロントのボリュームが増してグリルが大きくなりました。ボディ全体のバランスを取るうえで、このグリルをどのように扱いましたか?
「塊動のテーマとして、フロントからリアまで1本の軸がボディを貫くという考え方があります。TAKERIも、フロントグリルから勢いを持った3次元的な軸をリアまで走らせ、極端に言えばそこにフロントフェンダーを張り付けた。つまり、このグリルの大きさがボディへのつながりを感じさせる要素になっているわけです」
―フォグランプ・ベゼルは従来、「流」による木の葉形状が収まりよい格好で置かれていましたが、今回は「止め」のイメージがあります。
「私たちはスタビリティと表現していますが、タイヤがしっかり踏ん張って見える処理のひとつとして、ラインがフロント・アクスルにスッと入る形状にしています」
―より大きくなったフロントフェンダーは、従来の「プロミネントフェンダー」の発展と考えていいのでしょうか?
「飛躍的な発展と認識しています。従来は全体の動きと連携せずタイヤの強調のみとなっていましたが、今回はボディ全体の抑揚の中にプロミネントしながら、かつ調和も図っています」
―Aピラーからもう1本出ているラインは、造形上「プロミネントフェンダー」とは別の意味を持つのでしょうか?
「そうです。フェンダーが動物の肩だとすれば、リアフェンダーが腰に当たり、このラインはクラウチングした顔に抜けることで、高いスピード感を示しています」
―このラインはよく見るとリアドアの後端まで延びていますが、その長さが必要だった
「必要ですね。2本目のラインはリアタイヤを挟んで上に向かい、実はリアフェンダーまでつながっています。これも先と同様、アクスルに向かう踏ん張り感に効いているのです」
―この2本目のラインによって、逆にリアからフロントに向かっているラインが途切れるわけですが、そこでの難しさはあった?
「いえ。消える部分の馴染ませ方は難しかったのですが、消すこと自体に難しさはありませんでした。むしろ、消すと決めれば我々はいろいろな方法を持っていますから」
―TAKERIにはリアフェンダーの上にラインのピークがありますが、同じ「塊動」のCX‐5では直線的ですね。
「それは車種によるということです。TAKERIの場合はリアタイヤを動物の後脚ととらえて、その少し前にピークを持たせることで踏ん張り感を出しています。CX‐5の場合はその下面の光を出したいという別の理由がありましたので」
―一方で、なだらかなルーフラインをはじめ、キャビンは非常に流麗かつシンプルになっています。
「マツダ車は、従来から強いボディにコンパクトなキャビンを載せることを継承しています。今回はキャビンを後退させていることもあり、Cピラーをリアのシルエットにどう巧くつなぐかに悩みました。この部分はたしかに一見シンプルに見えますが、造形上の難易度はかなり高かったと言えます」
―リア周りでは、トランクリッドの台形ラインが目立ちます。
「これもスタビリティ要素のひとつです。ここが逆台形では踏ん張りが効きませんし、この台形も、実はリアタイヤに向けてラインが勢いよく入って行っています」
―単にフロントの反復だけに止まらない?
「そうです。リアはリアにある要素をエレメントとして整理して使っています。その上でフロントとの一貫性を持たせました」
―最後に、「プロミネントフェンダー」ともう1本のライン。これがどのように今後の各市販車へ落とし込まれるのでしょう?
「やはり基本的には車種によりますね。このCDセダンでは、先の踏ん張り感とスピード感を表現するためこの2本が必要だったということです。もちろんコンセプトカーとしてショーアップはしていますが、このプロポーションもできる限り市販車で再現したいと考えています」
―なるほど。今日はどうもありがとうございました。
text by 編集部 | 2011.10.31 | [ デザイナーズ インタビュー ] | 固定リンク
2011年6月16日 (木)
ホンダ 新型フィット シャトル
語る人:
四輪開発センター
デザイン開発室 第1ブロック 1スタジオ
主任研究員 小万修二氏
-まず、Bピラーより前でのオリジナル部分はどこでしょう?
「Aピラーの見切り線、フロント・ドアから前のパネルはすべて変えています。簡単に言えば全体を伸ばしています」
-おもにバンパーを伸ばしたということですか?
「そうです。きちっとしたフォルムを成立させるため、180ミリ伸ばしています」
-オリジナルのバンパーではフォルムが成立しなかった?
「実際にはオリジナルでも試行しています。リアはゴルフバッグを4個積むなどの条件だけならすぐにクリアできるのですが、それでは”荷室のお化け”になってしまう。全体の伸びやかさを表現するため、デザイン側として(責任者に)直訴しました」
-前に伸ばした効果は他にもありますか?
「バンパーを新規にしたことで、フォグランプを座りのいいあるべき場所に配置できたり、オリジナルにもあったサイドのエアロパーツと自然に連続した形状になっています」
-ランプの形状は同じですか?
「外形は同じですが、中を変えています。基本的なデザインも違いますが、オリジナルが塗装なのに対してシャトルはメッキです。グリルのメッキ化もそうですが、ひとクラス上の性格を与えたということです」
-サイドビューですが、デザインテーマである『スタイリッシュ・スペース・フォルム』をどう表現したのでしょうか
「基本的にコンパクトなクルマでワゴンを作ると窮屈になってしまう。それを避けるためにルーフを一気に伸ばし、ピラーも干渉せず、雑音のないラインにしました。寝かせたリアハッチドアやDピラーのブラックアウトもその意図です」
-Cピラーはエアウェイブを継承する意図があったのでしょうか?
「それはまったくありません。ルーフは一気に伸ばして連続させるけれど、一方で乗員と荷室はちゃんと別になっていますよという表現で、続いていながら仕切もあるという処理にしたわけです」
-そのCピラーに付属する細い樹脂パネルの意図は?
「内蔵されているピラーを収めるという構造的な理由が基本ですが、それを逆手にとってサイドビューのアクセントにしています。ボディともガラスとも違う色に見えるようになっています」
-オリジナルのサイドラインは、ワゴン化に当たって支障にならなかった?
「なりましたね。サイドグラスラインの後端はよく見ると少し切れ上がっているので、そのままだとリアグラスにつながらない。その微妙なマッチングに高度な作業を要しました」
-その下のショルダーラインは制約にならなかった?
「オリジナルはハッチバックですから、リアドア以降は急激に30ミリも絞り込まれています。これをそのまま後へ伸ばすための”引っ張り出し”は難しかったですね」
-リアランプはオリジナルに近い形状ですが?
「クラス感はともかく、あくまでもフィット・ファミリーに見えるよう、意識してまとめています。ハッチドアの見切り線もよく見れば違うのですが、同様のイメージにしています」
-オリジナルのリアパネルは黒いガーニッシュでシャープさを演出していましたが、それを採用しなかったのは?
「実は同じガーニッシュも試したのですが、端的に言って重いと。オリジナルはリアグラスの上下幅が狭いので、黒いガーニッシュが効果を出していたのですが、今回はワゴン化で下に広くなった。そこに同じ処理をすると重くなってしまうのです」
-そこで、フロントと同じメッキのガーニッシュを付けた?
「そうです。リアグラスは広がっていますが、その分ハッチドア後端のトップをできるだけ上に持ち上げ、そこにメッキガーニッシュを置いた。そうやって目線を上げたかったわけです」
-最後に、全体をとおしての見所は?
「派生車ではあるけれど、ひとつ上級クラスとしての見せ方です。どこをどうした、ということではなく、細部を少しずつ詰めて行くことで、全体として上級感を醸し出すようにした。クリニックでも、同じフィットとは思えないという声をいただいています」
-なるほど。今日はありがとうございました。
2011.6.16
サラリーマン自動車ライター
すぎもとたかよし
text by 2011.06.16 | | 固定リンク
2011年1月21日 (金)
スズキ 新型MRワゴン
語る人:
スズキ株式会社 四輪技術本部 第一カーライン
チーフデザイナー 日置教喜氏
―まずは、全体のコンセプトやモチーフからお願いします
実は具体的なモチーフはありません。とくにクルマ好きではない若者という、今回のターゲットユーザーに訴えかける“プロポーション作り"から発想しています。
―先代もモチーフにはなっていない?
先代についてもまったく考えていませんでした。たしかにサイドのベルトラインには近似性がありますが、これはあくまでも新型にマッチさせた結果ですね。
―では細部についてですが、まずは昔のフィアットや、近年のBMWに通じるようなボンネットの切り込みが特徴的です
「グリルレス・フェイス」と表現していますが、これまでにない、大きくラウンドするフロントの表情を出すためです。ラインを横見切りにしたのも、あえてボンネットの存在感をなくすためですね。
―円形のフロントランプは、そのボンネットによって上部がカットされているのが特徴です
流行の切れ上がった縦型ランプを追うのではなく、別の個性で目を惹きたかったことがまずあります。ただ、当初はもっとシンプルな半円形としていました。
―円形の上を切ると目つきがキツくなりがちですが?
このクルマは男女ともにターゲットとしていますが、完全な半円だと可愛い過ぎて女性向けになってしまう。ですから、ランプの内側にあえて角を設けるなど、単に丸くて優しいだけではない、男性にも受け入れてもらえる形状にしました。
―グリルレスのフロントには"ドット"が施されています
ラウンドグリルを特徴付けるだけならドットは必要ないのですが、しかし、先のように幅広いユーザーを意識すると、グリルはグリルとして何か主張したかった。周囲と一体とはなっていますが、実はここだけ素材も変えているんです。
―サイドグラフィックのカーブや、それに沿うキャラクターラインは先代を意識していないということですが?
そうですね。クルマに強い興味がなく、また経済的にも大きな余裕はない。そういう若いユーザーを高揚させるようなイメージを与えるため、後ろに跳ね上げているのです。キャラクターラインは、あくまでフロントグリルの横ラインとマッチさせるのが目的です。
―今回は先代アルトに似てホイールアーチに強いラインを入れましたが、張りのある面と強いラインの融合は難しいのでは?
非常に難しいですね。ただ、このクルマの場合は、ある意味従来のそうしたデザインの定石にこだわらなかった面があります。もちろん、母屋の重量感が増しているのをここでしっかり支えるという意味もありますが、それよりもターゲットユーザーを考慮し、自分の持ち物、ファッションのように存在感を与えたいということで、これは若手の意見を反映したものです。
―リアランプは下半分に丸みを持たせていますね
これは先のフロントランプの反復で、フロントは下に向いていますが、リアは内側に円を描いています。もちろん、単に縦長なのではなく、アクセントを持たせる意味もあります。
アルミホイール風ではなく、あえてキャップらしさを狙っています。これも従来の定石にとらわれないところで、やはり若手がスケッチしたものですね。社内でもなかなか理解されなかったのですが、こうして完成してみると違和感がないと言われます。
―では、その他にデザイン上のこだわりはありますか?
ふたつあります。まずはプロポーションで、Aピラーが立ち気味なのに加えてキャビンも長いなど、デザイン上の条件としてはいいことがひとつもない。それをユニークと感じられるところまで持っていくのに相当苦労しました。社内でも時間が経つにつれ「慣れるといい」という声があるのです。
もうひとつは、リアハッチ上部の黒いガーニッシュです。ユーザーに広い空間を意識してもらうため、リアガラスや左右リアランプと広く一体になって見えるための工夫です。コスト管理が厳しい中、「追加部品」として認めてもらいました。
―なるほど。本日はありがとうございました。
2011.1.20
サラリーマン自動車ライター
すぎもとたかよし
text by 2011.01.21 | | 固定リンク | トラックバック (0)











